第21話 ストップ・ザ・くしゃみ


 サイバトロン基地のまわりにはやたらに豆が生えだした。ラットルとダイノボットは草刈りにかかる。しかし、めずらしく仕事に真面目に取り込むダイノボットに、ラットルがちょっかいを出し、例の如くじゃれあいに。そこに、デストロンが来襲する。ライノックスはちっとも基地に戻らない二人を援護するが、そのとき、タランスの放った変な薬を飲まされてしまうのだった。

 という訳で、ライノックスは、新種のウイルス、エネルギー放出ウイルスに侵されてしまった。いわゆる風邪に似た症状なのだが、くしゃみをするたび体内のエネルギーをビームのごとく放出するんだからたまらない。基地はたちまち穴だらけ、ライノックスのエネルギー消耗も激しかった。

 ラットルとダイノボットは、深手を負ったはずで、ワクチンを持ってるはずのタランスを追って出た。二人は絶え間なく口げんかを続けながらも、タランスを発見する。だが、彼の作った落とし穴にまんまとはまって、二人は仲良く落下。するとそこには、すべり台というか遊園地のジェットコースターというかがご丁寧にしつらえてあった。ラットルはダイノボットにしがみつき、ダイノボットは尻が燃えるとわめきながら滑り降りていく。おまけに、その衝撃でおおきな岩まで二人の後から転がっていった。すべり台が終わるとそこにはタランスが待っていた。が、案の定二人の後から落ちてきたその岩に、ぺしゃんこにされるのだった。

 ラットルとダイノボットは、ずりずりとそのタランスを引きずって、洞窟の奥にあるらしいタランスの研究所に向かうことにした。暗くてせまいところの大嫌いなダイノボットは不平を言い出し、それをきっかけに二人はまたもやけんかを始める。その間にタランスは気がついた。そして、二人に武器を向けるのだが、そんなの目にも入ってない二人は、問答無用でタランスを殴り倒した。

 さらに奥に向かう2人。ところが、彼らの存在を知ったブラックウィドーは、デストロン全員をタランスの地下研究所に呼び寄せる。サイバトロン基地では、もう二人を待てないと、ワクチン強奪に全員が向かうことにした。ただ、ライノックスだけは体力の消耗が激しかったので、コンボイは彼に、ビーストモードに戻って何か食べるように説得する。みんなが出かけたあと、一人残ったライノックスは、基地のまわりに生い茂る豆にふと気づいて、それをもぐもぐ食べだした。

 地下研究所のデストロンたちは、思いがけずウイルスのワクチンを発見する。そこにダイノボットとラットルが現れ、さらにサイバトロン全員が姿を現した。これでサイバトロンの勝ちかと思われたその時、メガトロンはワクチンをかかげて、ビーストモードに戻り降参しなければ、ライノックスは二度と動けないと脅す。サイバトロンたちは仕方なく、ビーストモードに戻るがそのとき、ライノックスの様子が急変した。豆を食べ過ぎたライノックスは、メガトロンたちの方に尻を向け、そして、惑星を震わすほどのおならがあたりに轟く・・・。デストロンはふっとび、サイバトロンたちもワクチンをかかえて退却。ワクチンを口にしたライノックスのくしゃみは、しかしまだ当分、止まりそうにはなかった。


うーんー。ま、オチはともかくとして、ダイノボットとラットル君の心温まる(?)話である。この二人は個人的にとてもお気に入りなので、けんかとゆーかじゃれあいしてるのを見るのは楽しい。ダイノボットも、たとえばチータスとか、ライノックスとかとはこんなじゃれあいをしないところを見ると、この生意気なネズミさんがお気に入りなんだろうと思う。

ひとつこの話で謎なのは、サイバトロン全員がタランスの地下研究所の壁を破って現れたとき、何故かエアラザーがコンボイさんの足にしがみついてる?ことだ。いったい何やってるんだろう。

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