第21話 ぴかぴかーしゃ!


 ジャングルの奥からは怪しげな声が聞こえてきた。声の主はブラックウィドー。彼女は、自分の製作した装置で自らをメタルス化しようとしていたのだ。そこにシルバーボルトの邪魔が入る。

 さて、アーク。メタルス化を中断されたウイドーの様子は、良くなかった。シェルプログラムを解除すれば何とかなるらしいのだが、そのしゅじゅちゅ(手術)は誰もやったことがないのだという。究極の選択をせまられ、ひとり外に出たウィドーを追ったシルバーボルトは、ライノックスにまかせれば安心だと励ます。しかし、話しているそばから彼女の体には青光りするエネルギーが走り、ウィドーは倒れてしまう。

 結局しゅじゅちゅ(この回では一貫して手術が「しゅじゅちゅ」と発音される。なぜだ。)を受けることにしたウィドーは、「アークのアクセスコード」をコンボイさんに渡す。そして、しゅじゅちゅは順調に始まったかのようにみえた。

 ところが、こんな事態をデストロンが放っておくはずがない。シェルプログラムが外されにかかっていると知ったタランス、そしてその報告を受けたメガトロンは、サイバトロン基地に攻撃をかけて邪魔をしまくることにした。それでなくてもウィドーのプログラムにはタランスの罠が仕掛けてあり、下手に操作すれば爆発してしまう。コンボイらはデストロンを排除にかかるのだが、ほんのわずか、ライノックスの手元が狂わされた間に、罠が作動してウィドーは死んでしまった。

 装置に手を当て、呆然としていたシルバーボルトに、タランスへの怒りが込み上げてくる。彼がいなくなったことに気づいたコンボイはまずいと察するが、時既に遅し。彼は復讐を始めていた。一方。静まり返った基地では、ウィドーが持ち込んでいた球、「トランスメタルスドライバ」が静かに動き出す・・・。

 さて、タランスにとどめをさそうとしたシルバーボルトだったが、ランページの不意打ちをくらって大ピンチになる。ところが、そこに意外な援軍があらわれた。それは、メタルス化して復活した、メタルスブラックウィドーだった。メタルスウィドーはカニを放り投げると、倒れたシルバーボルトに近づき、微笑むのだった。

 基地では、自分でもよく分からない間に助かっていたウィドーの説明を、まあいいかぁ、という感じでみんなが聞いていた。でも、なんにしろ助かってよかったよかった。


「トランスメタルスドライバ」は、4話前の、17話でダイノボットのクローン生成に役立ち、さらにMチータス2の誕生にも一役買っているが、その回でデプスチャージが溶岩に捨てようとしたところを間一髪ブラックウィドーが手にしている。これを覚えていないと「なんだこの玉っころは」とか「なんでウィドーがこんなの持ってるんだ」ということになってしまう。なかなか困った長い伏線だ。

しかしダイノボットといい、ウィドーちゃんといい。デストロンがサイバトロンとしてやっていくというのは、相当大変なようですね。本来のサイバトロンの仲間がどう見るかというのももちろんあるけれど、それ以上に、本人が非常に負い目に感じる、というか必要以上に気にするというのは、なんでかなあと思います。

ところでタランスはいつウィドーのシェルプログラムに細工などしたんだろう。

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