第24話 ドッカーン


 暗雲たちこめる空の向こう、元デストロン基地のあったマグマ地帯では、タイガーファルコンが能力を誇示して遊んでいた。一方、サイバトロン基地では、コンボイさんが「契約の書」を読み上げていた。その書に書かれた通り、空からタイガーファルコンが舞い降りてきて、ドラゴンも地上に放り出されることになった。歴史は、契約の書のとおりに進んでいるようなのだ。しかし、その後の内容は、あまり良くはなかった・・・。

 デストロンたちは基地を失って揉めていた。そこで、インフェルノは新しい基地を見つけることを提案。メガトロンは早速ぎっちょんちょんとアリ、ぶーんぶーんを探索に向かわせる。残った連中は、前回吹き飛んだタランスが何か残しているはずだと考え、隠し穴を発見する。メタルスダイノがその入り口を開けてみると、地中深く通路が続いていた。ドラゴンメガ、メタルスダイノ、そしてランページは通路に入っていく。

 それを発見したエイがじっとしているはずがない。彼は、基地のコンボイさんが止めるのも聞かず、後を追う。コンボイさんはやれやれと基地を飛び出した。

 一方、地下のデストロンは、タランスの残していた水中ジェットコースターに乗り込んだ。タンクモードのランページが彼らの後からつい〜と続く。さてその頃、サイバトロンも例の入り口を発見するが、コンボイさんの制止を無視してエイが勢いよくフタを開けると、中には爆弾が。近くにいたぱたぱた犬がばらんばらんになるが、コンボイさんは彼を他の仲間に任せてデストロンを追う。

 ところで。ごっつんことぎっちょん達は、原始人の住む岩場の辺りを新しい基地にしようと模索していた。ところが、ひとり非協力的な奴がいる。それは、ワスピーターだった。彼は、いままで10数話分の屈託とばかり愚痴をこぼしてこぼしてこぼしまくり、彼らと袂を分かつと言い放つ。そんな蜂を後ろからふっ飛ばした2人は、原始人の集落へと突進した。ところが原始人も負けていない。たちまち2人目掛け、矢が画面いっぱいに飛んできた。

 地下では、デストロンたちの向かっている先が「ネメシス」と知って、コンボイさんがたまげていた。そして、水中を行く彼らを止められるのはお前だけだ、とエイに追撃を厳命する。ちなみにネメシスとは、あの「アーク」を撃墜したデストロン最強の戦艦であり、アーク撃墜の際、反撃を受けて海中に没してしまっている。タランスはそれを見つけ、そこまでレールを敷いていたのだ。これがメガトロンの手に渡ると、もはやサイバトロンに勝ち目がないのだ。

 ネメシスに着いたメガトロンは大喜び。その頃、エイもネメシスの外に到着していた。そこに宿敵ランページが現われる。デプスチャージは一戦交えながらも、貴様につきあってる暇はないのだ、と始めて口にする。しかし戦いは避けようがなかった。周囲に生えていたエネルゴン・キューブの結晶をサーベルのように構え、両者は激しく斬りあう。その間にもネメシスは発進準備を始めていく。ランページに激しく切り付けられたデプスチャージは、相手のスパークにエネルゴンの刃の先を突きつけた。そして。

 海中に起こる大爆発。メガトロンは驚き、メタルスダイノボットはかつての自分、昔のダイノボットの姿を重ねて苦しみだす。それもそのはず、爆発の衝撃が去った海面には、デプスチャージとランページの破片が、ぷかり、またぷかりと浮かび上ってきていた。ランページのスパークから作り出されたメタルスダイノボットが、彼の死によって影響を受けないはずはない。そして、タイガーファルコンやコンボイらが目をむくなか、「契約の書」にあるとおり、巨大戦艦ネメシスは浮上してしまったのだった。


いよいよ最終回に向けて、いよいよ唐突な設定が出現してきました。ちなみにアークは飛べないのにネメシスは飛べた。タランスの修理がよかったんだろうかな。

さて、いまネメシスに乗っているのはドラゴンメガトロンとメタルスダイノボットの2人のみ。しかし、たった2人しか乗ってなくてもこの戦艦は無敵。次回どうなる! まて次回!

蛇足ながら今回Dメガトロン様と分かれたインフェルノ・クイックストライクは二度と彼らのリーダーに合流できることはなかった。あらまあ。

なお上でも書いたけど、今回はじめてデプスチャージは、積年の恨みを晴らすこと(プロトフォームX(エックス)ことランページに復讐すること)より仲間のための行動を選んだ。それでも宿命の戦いは避けられなかったけど、サイバトロンの危機に際して、常に頭から離れなかった復讐から解放されたのではないかと思う。その結果がこうだなんて、本当に悲しくてしょうがない。



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