第17話 地獄のアリ戦士インフェルノ


 宇宙空間を並んで漂っていたサイバトロンの救命ポッドのひとつが、例によって落ちてきた。タランスはひそかに用意しておいた、電磁パルス発生装置を動かす。そのとたん、デストロン基地でもサイバトロン基地でも停電になってしまった。これで誰もスキャナーを使えず、ポッドと中身は自分のもの。と、思ったところにブラックウィドーが現れる。二人は手を組む(?)ことにした。

 一方、肉眼でポッドの落ちてくるのを見つけたタイガトロンは、無線が通じないため単身ポッドに向かう。
 ところがそのポッドは、タランスによってサイバトロン回路を取り払われ、代わりにデストロンのそれをつけられて、中身が既にデストロンになっていた。そんなことを知らないタイガトロンは、ワスピーターにやられてしまう。偶然そこに通りかかったエアラザーに助けられた彼は、ポッドの事を話して落下地点に急がせるのだった。

 さて、ポッドだが、中からはアリが出てきていた。しかも、アリ兵士インフェルノは、仲間のはずのタランス達を見て、クモめクモめと攻撃する。彼はビーストモードに思考を支配され、おつむはアリのまま、ポッドを巣と思いこんで近寄るものを敵だと思っていたのだ。

 そこにエアラザーが到着したが、インフェルノはもちろん仲間でなく、そのうえブラックウィドーもいたのでやられてしまう。ただ、そのさなかにタランスが本来の目的のポッドを奪って逃げていき、インフェルノとブラックウィドーが驚いて後を追ったため、忘れられていたエアラザーは幸いにも助かる。そこに、タイガトロンが追いついてきた。そして、エアラザーの心配もよそに、デストロンたちの後を追いかける。どう考えても一人じゃ勝ち目がないと思うんだが。

 大事な巣である(と信じている)ポッドを追いかけるインフェルノ。そのしつこさにタランスはクモの糸で彼を封じるが、そのとき何者かがポッドを破壊、せっかくのポッドは燃えてしまう。それは、タイガトロンの仕業だったのだが、彼はそれからブラックウィドーの不意打ちにあい、続けてタランスの銃弾を体中に浴び、ついでに現れたメガトロンのビームもくらって、とどめにインフェルノの射撃をくらい、倒れたところに銃口を突きつけらる羽目になった。しかし、間一髪、エアラザーから知らせをうけたコンボイが飛んできてインフェルノをふっ飛ばし、タイガトロンは助かった。一方、あと少しのところでタイガトロンを倒せるはずだったメガトロンは怒り狂い、ばらばらになったインフェルノを集めるようスコルポスに命じるのだった。

 さて、サイバトロン基地。タイガトロンはすっかり回復し、みんなの前に現れるが、基地は性にあわないとさっさと持ち場に帰っていくのだった。そんなタイガトロンを見送るエアラザーは、ちょっと微笑む。

 そして、タランスの地下秘密基地。ブラックウィドーの甘い言葉に、タランスはもうこの星は終わりだともらす。ようやく、タランスがポッドを狙っていたのは星から脱出するためだったと知ったブラックウィドーだったが、追っ払われてしまった。そして、一人残ったタランスは、薄暗い地下で笑うのだった。


うーん。タイガトロンの旦那が、どうも安心して見てられないというか心配なのは、こういう事があるからに違いない。結構、目立ちたがりやなのだろうか、彼は。ポッドを壊すにしろあんな目立つ場所から撃たなくったってよさそうなものだが。ブラックウィドーに不意打ちはくらうし。

それにしても、タランスは何で「この星はもう終わりだ」と分かったんだろう? この時点で、エイリアンの直接行動に結びつくようなことは起こってないと思うけど。もしかして千里眼? 眼、多いし(笑)

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