第12話 むかーしむかし


 さて、ジャガー3部作の最終話。ジャガーの宇宙船に乗ったメガトロンは、部下のデストロンたちと共に、サイバトロン基地に総攻撃をかける。シールドが限界になる中、ラットル君には考えがあるらしく、一瞬シールドを解除すると爆弾を手に、敵の宇宙船に飛び乗るのだった。

 ついに、基地の防御の要であるシールドが消え、ジャガーの命令でタランスはいそいそとミサイルの用意をする。が、その頭上の天井が抜けて、ラットル君が特製日替わりランチ、と称して爆弾を(しかも「つけ」で)お届けにくるとは予想できなかった。結果、宇宙船は「レギュラーじゃにゃいのだねぇー」というジャガーの絶叫とともに爆発。たまたま墜落してくる船の進行方向にいたランページは、ひーこらと逃げるが、間一髪、行き止まり寸前で船がとまるとさんざん大口をたたく。すると、今度は残っていたミサイルがとんできた。

 爆風で吹っ飛ばされたラットル君は、しっかりライノックスの腕のなかに落ちてきて、ジャガー編は、めでたく終わり、というところですが。実は、ここからが大問題だったりするのだ。

 一方、すっかり忘れられていたシルバーボルトとブラックウィドーは、相変わらず、ふさがれた入り口の岩をどけていた。そこに飛んでくるメガトロン。その後ろからは、彼の目的地がどこだか勘付いてきたコンボイさんら、サイバトロンもこっそり続いていた。さて、岩がどけ終わると、そこには、「アーク」内部が広がっていた。アークって言うのは何かというと、まあ、ウィドーちゃんのむかし話を要約するに、昔、地球に落っこちたサイバトロンの宇宙船なのである。そしてその中には昔のトランスフォーマーたち、すなわちみんなのご先祖さまたちが墜落のショックで眠っていたりもするのだ。

 2人に追いついたメガトロンは、まずシルバーボルトを撃ち、それからウィドーにアークを開けるアクセスコードを教えるよう要求する。ウィドーが承諾するはずもないが、さあて。ここがメガトロンの姑息なところだ。彼は、教えないなら傍らにぶっ倒れているシルバーボルトをやっちゃうと言う。サイバトロンもすぐそこにも来ているし、この取り引きの行方はかなり微妙だったが、ウィドーは、とうとう彼を助けるため、アークの入り口を開く。

 さっそくメガトロンは、伝説のアークの中を進んでいった。そこは、サイバトロン・デストロンの祖先たちが、今から400万年後の未来に目覚め、戦いが始まり、そしてデストロンがみじめに負けるという歴史のはじまりの場所。メガトロンは、サイバトロン戦士のリーダー、初代コンボイの前で止まる。そして、その顔面を全エネルギーをこめて撃ってしまった。さあめちゃめちゃだ。歴史が変わり始め、時空の嵐が渦を巻いて辺りを吹き飛ばしはじめた。メガトロンは勝利を宣言し、サイバトロンはもはや宇宙に存在しないとまで言い切るが、さてはて?


ジャガーははるばる、トランスワープウェーブのようなぶっそうなものがもう起こらないようにやってきたってのに、もっとぶっそうなことになるのを止められないばかりかぶっ飛んでしまった。かわいそうにな。

ちなみに、あまりにいまさら〜だけど、「アークで歴史がなんとか」なんてこみいった展開にならない方がメタルスは面白かったんじゃないかなんて気もする。昔のメンバーが(仮死状態だけど)でてきたのはたいへん嬉しかったですけどね。

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