ビーストウォーズ映画版(豪華三本立て)レポート 1999.1
@CG版ビーストウォーズ 「激突!ビースト戦士」


映画版一本目は、テレビシリーズのいろんな話をちょんぎってひっつけ、ひとつの話にまとめたもの。まあデストロンをざっとおさらいして、サイバトロンでは、ライノックスやダイノボット、コンボイさんらが適当にその存在を主張して、そしてコンボイさんが惑星破壊兵器に特攻して終わる。ちなみにエンディングの歌は映画版の新しいもの。

セリフがところどころ微妙に変わっているところを、目ざとく(耳ざとく?)チェックするというのが唯一の楽しみ方なのかもしれない(笑)。という訳で、STORYなどは割愛。

なお二本目は、日本オリジナルシリーズの「ビーストウォーズセカンド」 ライオコンボイ危機一髪!、三本目は「ビーストウォーズ メタルス」の本来34話である、"BAD SPARK"の日本語版となっています。


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A(セルアニメ)ビーストウォーズセカンド 「ライオコンボイ危機一髪!」


STORY・・・

 謎の船が宇宙空間から飛来し、惑星ガイアに墜落。サイバトロンたちは早速、俺が私がと調査任務を名乗り出る。タスマニアキッドの後押しで任務についたライオジュニアは、墜落した宇宙船の中に入ってみた。そこには奇妙な球体がごろごろしていて、表面には発光する文字もある。そして、不思議な声がコントロールユニットを要求するのだった。


 球体のひとつに変なものが入っているのを見つけて、ライオジュニアは取り出してみる。金色の足のようなもの、それがユニットであった。
そこにデストロン達が襲来。タスマニアキッドがやられてしまう。

 さて、ライオコンボイさんは、ライオジュニアと二人きりになると、命じたのは調査任務ではなかったかと彼を責める。(うーん、しかしあの状況で、どうやってその任務内で済ますことが出来ただろう?) ライオさんはいろいろお説教してしまい、ライオジュニアは追い詰められ、とうとう家出してしまった。

 ひとり小道を行くライオジュニアの前には、妙に優しげなガルバトロンが現れる。そして、彼がまだ持っていた例のコントロールユニットを渡すよう言う。彼が断ると、ガルバトロンはあっさり話を変えて、実はそのユニット、「時空超越テレポート装置」の鍵というふれこみだったが、それがなんと惑星破壊装置の鍵であるため、渡してくれないと惑星が壊れちゃうと切々と説く。
ライオジュニアは、惑星が壊れても困るし、これで仲間も自分を見直すだろうと考えて、彼に従う。心配して追ってきたキッドの言葉も無駄だったうえ、おまけにキッドはまたもデストロンの攻撃を受ける羽目になった。


 それはさておき、謎の宇宙船に着くと、やはりそんな話は嘘で、ライオジュニアはコントロールユニットを取り上げられ、半地下牢のようなところに放り込まれる。ガルバトロンはご丁寧に、彼の正面に映像なんかを映し出し、事態を説明してやるのだった。

 一方サイバトロン側。みんなライオジュニアの行動にぶーぶーと文句を言うが、キッドはなおも彼をかばい、仲間を説得する。それで仲間達はそれ以上ライオジュニアを責めるのはやめにした。さてデストロン側では、謎の船の謎の装置がついに動き出し、彼らは「メガトロン」をここに呼び寄せようとする。
 だが、凡ミスのため、別のトランスフォーマーが上空の三角形から落ちてきてしまう。現れたのはマジンザラックだった。(いまパンフを見て気がついたが、魔神とか魔人ザラックではなく、「マジンザラック」。)




 早速ガルバトロンはマジンザラックに乗り込むと、サイバトロンを倒すため彼らの元へ向かう。一方、事態をいちいち報告されていたライオジュニアはさすがに頭にきて、檻の棒のひとつをねじ曲げ、広がった隙間から脱出。すぐにデストロンが後を追う。逃げるライオジュニア。とそこに、迎えに来たスカイワープとサントンが現れた。
 マグナボスに合体したライオジュニアは、敵を追っ払うと、マジンザラックのもとへは向かわず、行きたいところがあると別の場所に向かった。

 着いたところは、例の宇宙船。コントロールユニットは、抜かれもせずにそのまま差さっており、デストロンの見張りもいない。マグナボスはその装置を使い、マジンザラックに対抗できるサイバトロンを呼び寄せようと考える。しかし、宇宙船がぼろかったのか、そもそも一回分しかエネルギーがないのか、装置を動かすにはエネルギーが足りないと声が言う。そこでマグナボスは、自分のエネルギーを使って補充することにした。苦痛にマグナボスの顔がゆがむ。

 ところで、マジンザラックはサイバトロンを蹴散らしいい気になっていたが、突然B2ポイント(うろ覚え)に来いとの通信を受けて驚き、そこに向かう。マジンザラックの攻撃で土の下に埋まっていたサイバトロンたちは、その間にマグナボスに掘り起こされ、なんとか体勢を立て直す。さらにマグナボスは、例のテレポート装置を動かすのに成功していて、惑星ガイアには、惑星エネルゴアにいるはずのゴリラコンボイさんが降り立っていたのだ!

 一方、ライオコンボイさんはライオコンボイさんで、マジンザラックの弱点を探すよう部下に命じていた。マジンザラックとサイバトロンたちが戦っている間に解析は終了、マジンザラックの弱点は額にある三つめの、緑色の眼だということが分かる。

 ふたりのコンボイさんたちは、うーむ、何があったのかな、パンフによると「マトリクスが2人をパワーアップさせ」ということで、ともあれ発光黄色ライオコンボイ、その名も「フラッシュライオコンボイ」と、発光赤色コンボイさん、「バーニングコンボイ」に変身する。ふたりはマジンザラックの弱点の眼に突っ込み、相手はついに倒れるのだった。


 ゴリラコンボイさんはここに留まるよう懇願されるが、居場所がないし、私がいなくても大丈夫だと別れを告げ、上空の三角の中へ帰って行った。そして、この三角を放っておくと宇宙が危なくなるということが分かったため、装置は破壊されたのだった。

ところで装置はともかく、この謎の船の正体はなんだったのかな。


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BCG版 ビーストウォーズ メタルス


STORY・・・

 前作の最後で惑星破壊装置に突っ込んだコンボイさん。やはり無事では済まず、お亡くなりになっていた。

 しかし、装置が壊れると同時に不思議なエネルギー波が発生し、それを惑星エネルゴアで浴びたトランスフォーマーはトランスメタルスに進化する。ちなみにメタルスになると、全身美しい光沢を帯びメカメカした姿に変形してしまい、いままでの「ロボットモード」、「ビーストモード」に加え、「ビークルモード」の3形態になることが出来る。

 たとえばチータスは、ビークルモードではジェットが付いており、いきなり空を飛べるようになっていた。なんてすごい怪光線だったのだろう。

 なおこのメタルス化は、全員がその恩恵を受けたわけではなかった。再生カプセルに入っていた(らしい)、ライノックスやダイノボット、ブラックウィドーなどはそのエネルギー波を浴びなかったので、これまでと同じまま。ところでライノックスだが、スパークさえもばらばらになったというコンボイさんを助け出して、自らはメタルスでないのにコンボイさんをメタルスとして再生させた(らしい)。

 という訳で、ここにメタルスの戦いが始まるのだった。


 ここまでが前振り。話は謎のポッドが落ちてくるところから始まる。通常のものより2倍近くあるサイズで、大きくばってんがペイントされた救命ポッド。これがなんと、中身はプロトタイプではなく、過去にサイバトロンの実験で作られた、失敗作だという。それは、(うろ覚えだが)スタースクリームのクローンかなにか、とにかく不死身の戦士だったのだ。とはいえ無理(な設定)がたたったとみえて、誕生した戦士は手に負えない暴れ者になってしまい、困ったサイバトロンは宇宙の果てに捨ててくれとコンボイさんに頼んだという、いわくつきの代物だったである。とんでもないものが落ちてきたものだ。コンボイさんはシルバーボルトと(確か)チータスを連れ、ポッドの落下地点に向かう。また、デストロンもブラックウィドーとワスピーター、それにタランスがそこに向かった。



 たちまちポッドをめぐって、いつもの戦いが始まったが、今回は両者がポッドを手に入れる前に、まわりのエネルゴンが爆発してみんな吹き飛んでしまった。コンボイさんとチータスは、シルバーボルトなら無事だろうと勝手に判断、自分たちは基地に引き返す。ひどいな。

 そのシルバーボルト、紹介が遅れたが、新しいサイバトロンの戦士らしい。おまけに2つの動物をスキャンしたため、その姿はワシの羽の生えた銀色オオカミである。ところで、彼はブラックウィドーと一緒にいた。シルバーボルトは翼をやられて飛べなかったし、ブラックウィドーもぼろぼろで、さすがにこの上戦っているような状況でもなかったのだ。

 一方、メタルスタランスはポッドを見つけて喜ぶが、中はからっぽ。おまけに背後からその「中身」に襲われるという悲惨さな結果が待っていた。

 さて、サイバトロン基地に帰り着いた仲間たちは、ひとやすみしてシルバーボルトを助けにいこうとする。サイバトロンはシルバーボルト一人を欠き、デストロンは二人(ブラックウィドーとワスピーター? そういえばワスピーターはどうしたんだっけ)を欠いているんだから、いまこそデストロンを倒す機会だとダイノボットは力説するが、コンボイは快諾。ただしそれは、ダイノボット自身が行方不明になった時はと付け加えるのだった。


 シルバーボルトはブラックウィドーに何かと親切にするが、ブラックウィドーは相変わらず冷たい態度をとる。おまけに、先に橋をわたっていたシルバーボルトの背後から、武器を構える。結局シルバーボルトは橋から落ち、あわやばらんばらんかと思われたが、間一髪、彼女は彼を助ける。先に助けて貰ったお礼なのか、それとも?

 ところがいい感じもそこまで。ブラックウィドーが悲鳴を上げる。何故かタランスがばらんばらんになって転がっていたのだ。そして、その原因、あの宇宙の果てに捨てられるはずだった不死身の巨大戦士、ランページが姿を現わした!

全身の上からのアングルがなかなかなかったので
「カニ」ということが分かるまでだいぶかかった
ランページ。



 あっという間にシルバーボルトはランページのはさみにつかまり、ブラックウィドーも軽くあしらわれる。

 その上空から空飛びメタルスコンボイさんと、空飛びメタルスチータスが駆けつけ、ランページを崖の下に落っことすが、ランページも救命ポッドの中で例のエネルギー波を浴びたのか、ビークルモードになって崖をのぼってきた。とはいえ、再びカニは崖の下に落ちることになるのだが、その際ブラックウィドーが道連れになる。シルバーボルトは迷うことなく自ら崖に身をおどらせ、焦げて動かない羽を必死で動かして彼女を助ける。一方、ランページは助からなかった。

 ブラックウィドーは、いつもの調子でシルバーボルトらのもとを去って行く。ところが、そのブラックウィドーに盗聴器を付けていたメガトロンは、一部始終を知っていた。彼は、通信販売で取り寄せたというナイフを取り出し、ランページを回収、修理する。もちろんランページの体には細工を施してだ。

 さて。意識を取り戻した不死身のランページはさっそく暴れだそうとした。だが、メガトロンの施した細工により、彼は猛然と苦しみだすのだった。


話が長くなってしまったので、簡潔に。このシルバーボルト君はいいですね。妙に丁寧な言葉づかいは確かにいらいらするだろうけど。このふたり、これからどうなるんだろう。ハッピーエンドだといいなあ。ブラックウィドーがサイバトロンになってもいいし、シルバーボルトがデストロンになってもいいし(?)

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ミニ情報(情報はすべて当時のものです)


 ちなみに、映画のパンフレットには「劇場限定商品通信販売」のページあり。簡単に紹介すると、ビニール製バルーン・コンボイの刀(!) だの、旗だの買えるみたいです。映画館で売っているアイテムもあり。レアなアイテムのコレクターは、ぜひこのパンフを利用してコンボイの刀など手に入れてはどうでしょう(笑)。 バルーンだし。

 あとお子様には、映画館で記念コインがもらえたりします。(全部の映画館が対象かは不明。)近くの映画館でももらえるようなら、とにかく若い格好をしていって、自分はお子様だと言い張るのがおすすめです。

 私は目で訴えてこの戦いに勝利しました。ちなみに私のもらったのはライノックス。ちょっと顔が恐い。


 ビーストウォーズのプリクラを設置しているところもあるようです。もっとも、設置してあったからといって、実際撮る勇気がもてるかどうかは、謎。

 
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